2025.09.23
見積書に書いている! 下地処理・ケレンとは?
業者さんに見積もりをしてもらい、内容を見てみるとケレンや下地処理等と記載を目にする事があるかと思います。
しかし、ケレンと言っても様々な種類があり、とても分かりにくいのが実状です。
少しでも分かるように説明させて頂きます。



建設業界における「ケレン」とは、塗装などの下地処理として、古い塗膜、サビ、汚れなどをやすりやワイヤーブラシなどで削り落とし、表面をきれいにする作業のことです。
ケレンには、塗装の品質や耐久性を向上させる重要な役割があります。
- 塗料の密着性を高める: 表面の汚れや剥がれかけた塗膜を取り除き、あえて細かい傷(目粗し)をつけることで、塗料がしっかりと密着するようにします。
- 仕上がりを良くする: 表面を平滑に整えることで、きれいでなめらかな仕上がりになります。
- 塗装を長持ちさせる: 下地処理を丁寧に行うことで、塗料が剥がれにくくなり、結果として塗装の寿命を延ばすことができます。
ケレンの種類
ケレン作業は、除去する範囲や劣化の程度によって、1種から4種に分けられます。
- 1種ケレン: ブラスト処理などを用いて、サビ、旧塗膜、黒皮を完全に除去します。橋や工場など、規模の大きい建築物で使われることが多い、最も徹底したケレン方法です。
- 2種ケレン: 電動工具(ディスクサンダーなど)を使って、サビや旧塗膜を可能な限り除去し、鋼の面を露出させます。一般住宅でサビがひどい場合などに行われます。
- 3種ケレン: ワイヤーブラシやスクレーパーなどの手工具で、劣化した塗膜や浮きサビなどを除去します。密着性の良い活きている塗膜は残します。
- 4種ケレン: 紙やすりやスポンジやすりなどで、付着した汚れやチョーキング(白亜化)した粉などを取り除きます。比較的劣化が軽い場合に行う、簡単な清掃です
一般的な住宅で行うケレンは4種ケレンが多く、1種ケレンは公共工事などに用いられる事が多いです。
ですが、業者さんによれば、ケレンと言う言葉は分かっているが、上記のような内容まで理解していない業者さんが居るのも現実です。
勿論、金額も大切ですが、金額だけで判断するのではなく、内容を細かく質問してみてください。
その際に、受け答えが遅い・考える・内容を調べるなど、即答出来るか出来ないかを見極める事も
塗装工事で失敗しない一つとしてお伝えさせて頂きました。